月別アーカイブ: 2016年1月

教育学部におけるゼロ免課程の成り立ちと現在の状況(まとめ)

国立大学の第2期中期目標期間(H22-H27年)がまもなく完了を迎え、H28年度からの第3期へとバトンタッチされます。
第2期中期目標期間では、特に後半3年間の「ミッションの再定義」を巡って、国立大学から人文系学部を閉め出すかのような強い疑念を生み、この件については現文科大臣が即座に否定しましたけれども、これからの国立大学はどうなってしまうのかと、社会的にもかなりの反響があったように思います。
ミッションの再定義について、これは私見ですが、たしかに国立大学が何の方向性も持たないまま運営され、研究者のサロンのようなものになってしまうのは望ましくないとは思いますが、各国立大学が提出した「ミッション」を読む限り、これは極めて事務的な作文だと思いました。

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さて、同じく「ミッションの再定義」で槍玉に上げられたのが国立大学教育学部の「ゼロ免課程」です。ゼロ免というのは教員免許の取得を目的としないという意味ですが、なぜそのようなものが教育学部の中に存在しているのか、その点について歴史的背景をまとめてまいります。

教育学部の成り立ちについては戦後の新制大学設置に遡るのですが、一府県一大学の実現を図るという「国立大学設置の11原則」のもと、教育学部についても「1県1教員養成系学部体制」で全国に広がっていきました。なお、1県1教員養成系学部体制は2001年11月に「国立の教員養成系大学学部の在り方に関する懇談会」がまとめた報告の中で見直し(転換)が提言されています。

国立の教員養成大学・学部は、昭和24(1949)年の新制大学発足と同時に「各都道府県には教養教育と教員養成目的の学部等をおく」という基本方針(国立大学設置の11原則)の下、全国に設置されてきた。
(旺文社教育情報センター「国立大学改革を巡る動き!」

ところが、高度経済成長が終わりを告げた1973年をピークに、我が国は少子化へと向かっていきます。職業としての教員のニーズが漸減し、新規採用が抑えられる時期が長く続きました。
教員採用の圧縮は教育学部にとっては出口問題として顕在化し、常識的に考えれば定員圧縮が図られるべきなのですが、以下のような事情からそれが困難でした。

1) 新制大学を設置する際、国立大学は師範学校を組み入れた
2) 大学にとって定員減は補助金の削減につながる
3) 新学部への定員の振り替えはコスト増を嫌う文科省が認めない

3) について少し説明を加えておくと、リベラルアーツ系の学部(人間科学部など)を設置することで、教育学部の学生定員と専任教員をそちらに振り替えるということを大学側が画策するのですが、それを文科省が認めないという意味です。
新学部の設置が認められないなら他学部に定員を振り替えればいいのでは?と思われる方もおられるかもしれませんが、それでは教育学部の教員が余ってしまい、振り替え先の学部では教員が足りなくなるため解決策にはなりません。教育学部の教員を法学部や経済学部に移しても教えられる授業科目がありません。言い方は悪いですが、リベラルアーツ系の教育組織でなければ、教育学部の教員の受け皿にならないのです。

そこで考えられた妥協策が、「教育学部内に教員免許の取得を要件としないリベラルアーツ系の学科・課程を設置する」ということであり、これが俗にゼロ免課程と呼ばれるものなのです。この方法であれば、大学にとっては定員数を変えないまま入学者を維持することができ、文科省にとってもコスト増にはなりません。一挙両得ということで、1987年に山梨大学と愛知教育大学で最初のゼロ免課程が設置されました(どちらも「総合科学課程」という名称でした)。

少子化という抗いようのない時代の変化の中で、誰も損をしない方法として生まれたのがゼロ免課程であり、そこには教育的な理念やポリシーなど存在しません。国立大学改革が進められる中で当然に見直されるべき組織だとは思いますが、教育組織の改編には必ず教員人事の問題がネックとなり、時既に遅しにならないかと心配ではあります。

最後に、現在の教育学部の学生たちがどのくらい教職に就いているかというデータを文科省が公開しました。詳細はリンク先を参照いただきたいのですが、鳴門教育大学の89.1%を筆頭に、平均で68.7%の学生が大学卒業後に教壇に立っているようです(平成27年3月卒業者)。

国立の教員養成大学・学部(教員養成課程)の平成27年3月卒業者の就職状況等について
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/28/01/1366495.htm
(資料1)国立の教員養成大学・学部(教員養成課程)の平成27年3月卒業者の就職状況

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大学入試改革における記述式問題の採点時間の試算がしめされる

2020年に予定される大学入試改革については実施上の重要な課題を残しておりますが、1月29日に開催された高大接続システム改革会議(第10回)において記述式問題の採点に要する日数の試算が公開されました。

高大接続システム改革会議(第10回)
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shougai/033/shiryo/1366526.htm

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採点日数の試算に係る前提条件

試算の前提として、受験者数53万人に対して1日あたり800名の採点者を確保し、2名チェック体制で採点することが示されています。また、答案は事前にOCRにより類似答案ごとにソートしておき、採点者は同じ採点ポイントだけを繰り返し採点するという方法により効率化と均質化を図るとされています。

試算1:設問1題ごとの採点日数

設問1題ごとの採点日数については、数学において数式を記述する問題であれば1日、国語では最大でも7日程度となる見込み。

各設問ごとの採点にかかる日数(試算)
数式などを記述させる問題 1日程度
国語: 40字×4条件 3日程度 A’
国語: 40字×4条件 3日程度 A’
国語: 80字×6条件 4日程度
国語: 200字×8条件 6日程度 P’
国語: 300字×10条件 7日程度

試算2:記述式問題を複数出題した場合の採点日数および事前事後の事務処理に係る日数

今回示された試算の中では、最も短い場合で採点に10日(事務処理に+10~15日)、最も長い場合で採点に30日(事務処理に+20~30日)となっています。すなわち、最長の場合では、試験実施から成績を提供するまでに2ヶ月近くかかるということになります。

各パターンごとの採点にかかる日数(試算) 採点の事前・事後にかかる日数(試算)
パターンⅠ 数式などを記述させる問題3問+短文記述式(A+B) = 10日程度 +10~15日
パターンⅡ 短文記述式(A+A’+B) = 10日程度 +10~15日
パターンⅢ 短文記述式(A+A’+B)×2 = 20日程度 +15~20日
パターンⅣ 短文記述式(A+A’+B+B’)+より文字数の多い記述式(P+P’)= 30日程度 +20~30日

今回示された試算に対して懸念することは次の2点です。すなわち、①実際に53万人分の答案を採点にかけたときに試算通りに進捗するのか、さらに、②1日あたり800名の採点要員はどこから確保するのか、という問題です。
①については、試算のために用意した答案と、実際の答案とは別モノだということを指摘しておきたいと思います。「消えた年金問題」のときに日本年金機構が行ったチェック作業もそうでしたが、人海戦術でチェック作業に臨んでいくと、あちこちで課題が紛糾するものです。大学入試は過密日程で行われますから、仮に採点完了が1日でもズレれば大問題となります。
②の採点要員の確保については、おそらく民間事業者に委託する(非正規労働者が採点にあたる)ことになるでしょう。これが非常に不安なところです。文科省は「2名チェック体制だから不備や不正を防げる」と考えているのでしょうが、タイムリミットに追われて作業をするとダブルチェックはあまり機能しません。作業が遅れれば遅れるほど、現場では「正確性よりもスピードが正義」という雰囲気に陥ります。

私見としては、このようなリスクや負担を負ってまで、センター試験レベルの共通テストで記述式問題を出題するメリットは少ないと思います。というのも、記述式問題への配点が2割程度であれば、記述式問題だけで大幅な点数の逆転は起こらないだろうと考えるからです(成績を10点刻みで評価するなら尚更です)。
大切なことは、何のために記述式問題を出題するのかということです。「総合的学力を持っているが知識を問うテストには弱い」高校生が番狂わせを起こせるようなものにならなければ、記述式問題を出題する意味がありません。記述式問題を出題する場合としない場合とで、結果にどの程度の違いが生じるのか、実際に高校生の協力を得て模擬試験を実施してみてはいかがでしょうか。
「いやいや、学習指導要領と歩調を合わせての入試制度改革なんだよ(だから試験結果が変わらなくとも記述式問題が出題されることが大切)」と言う人もいるかもしれませんが、そうであれば各大学の個別入試で3次試験を実施する方がより効果的かつ負担は少ないと思われます。

ネガティブキャンペーンを展開するつもりはないのですが、就職解禁時期を巡って大学3・4年生を振り回す経団連のように、どうも2020年には高校生が右往左往する事態にならないか心配でならないのです。

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政府肝いりの『職業人養成大学?』がコケそうなワケ

2016年1月20日に文科省内で「実践的な職業教育を行う新たな高等教育機関の制度化に関する特別部会(第9回)」が開催されました。
この部会は大学と専門学校の中間的な位置づけとなる新しい教育機関を作ろうということを目的としており、新聞やニュース等を通じてご存知の方も多いかと思います。
第9回の部会では議論の骨子(素案)が示されましたので、それについての考察などをさせていただきたいと思います。なお、配布資料は下記URLにて公開されております。

実践的な職業教育を行う新たな高等教育機関の制度化に関する特別部会(第9回) 配付資料
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo13/gijiroku/1366363.htm

「専門職なら食べていける」という勘違いが前提の教育政策

今回提示された骨子(素案)によれば、専門職業人を育成する新しい教育機関が必要となる背景として、以下のストーリーが語られています。

①世界的な状況
○知識基盤社会を迎え、産業は高度化・複雑化
○産業構造の変化・職業の盛衰のスピードはますます急速
②我が国の状況
○従来の日本型雇用慣行に変質が生じ、企業内教育訓練は縮小傾向。
○企業の従業者数の約7割は中小企業従業者が占めており、また、産業別では、第3次産
業就業者の割合が増え、約7割となっている。
○今後の需要増が見込まれるのは、専門的・技術的職業従事者、サービス職業従事者等で
あり、職種の専門性に基づくジョブ型雇用(専門性を生かして企業横断的にキャリアアップ
を行うなど、1つの企業の中で職務内容を限定されずに働くメンバーシップ型の雇用とは
異なる働き方)へのシフトが進むとの予測。
③今後の職業人材養成の在り方
○ 上記のような状況の中、我が国の経済競争力の維持・向上を図るためには、
・成長分野等への人材シフトを円滑に進めるとともに、
・個々の職業人の労働生産性を高め、事業の現場においても、商品・サービスの質向
上など、様々な変化への対応等を推進していくことが不可欠。
○ 今後の職業人材養成においては、
・成長分野等で求められる人材に必要な能力の育成に迅速に対応していくこと
・特に、変化への対応を求められる中で、事業の現場の中核を担い、現場レベルの改
善・革新を牽引(けんいん)していくことのできる人材の養成強化を図ることが必要。

一見するともっともらしい理屈が語られていますが、アンダーラインを引いた部分が非常に怪しいのです。
たとえば、専門的職業(ジョブ型職業)の代表格である弁護士ですが、弁護士のニーズが増えたなどという話は聞いたことがありません。法科大学院の関係者が聞いたら憤慨するでしょう。同様に、公認会計士や税理士などの高度専門職も就職難が顕在化しています。インターネットが普及した現代社会では、「知識を売る」タイプの専門職は衰退の一途をたどるはずです。
一方で、この10年で最もニーズが増えた職業だと言われる介護職ですが、「専門性を生かして企業横断的にキャリアアップを行う」どころか、言わずと知れた低賃金・重労働の代表格です。キャリアアップには収入アップが不可欠ですから、収入アップを期待できない職業にはキャリアアップなど存在しません。

すべての専門的職業にニーズが無いとは言いませんが、需要予測があまりにも楽観的であるように思います。結果ありきで議論が進められ、法科大学院と同じ失敗を繰り返さないか心配でなりません。

そもそも「専門的職業」とは何なのかが明示されていない

今回提示された骨子(素案)には「専門的」という言葉が繰り返し使われていますが、専門的職業とは具体的に何なのかは一切記述されていません。8ページ目に「例えば、情報分野、保健分野など」という漠然としたイメージが語られているばかりです。

私見ではありますが、おそらく文科省としては、地方の私立大学(いわゆるL型大学)を「職業人養成大学」に鞍替えさせようという狙いもあると思います。これまでの議論の経過を見る限り、既存の大学や短大から職業人養成大学への移行は比較的容易でしょう。
だからこそ、「専門的職業とは何なのか」という最も重要な論点を素通りして、授与する学位はどうだとか、教養科目はどうするとか、そのような些末な議論ばかりが先行してしまうのです。

理系単科大学並みの高コスト体質になる

「職業人養成大学」が実現されれば、専門職業人として必要な技能を身に付けさせるため、専門学校と同じように実習科目の割合が多くを占めることになるでしょう。一方で、既存の大学と専門学校の中間的位置付けとなる「職業人養成大学」には、大学における一般教養のような授業科目も設けられる方向で検討が進められています。

これが何を意味するかと言いますと、職業人養成大学は理系単科大学並みの高コスト体質となり、それで果たして経営は成り立つのかという問題が生じます。教養系の教員が必要となる分、専門学校よりも価格競争力では劣ることになるでしょう。

講義主体のカリキュラムで運営するならばコスト面での問題は生じませんが、それでは既存の大学と何も変わりません。むしろ、学位の扱いが一段劣るという点で、大学に対して競争力を持つことはできないでしょう。

以上。

ちなみに、文科省サイト(前出のURLを参照)で公開されている参考資料「議論のための参考データ」がなかなかのボリュームなので、ご参考までに目次を貼り付けさせていただきます。

1.産業・雇用をめぐる諸情勢
・日本の将来推計人口の推移……………………………………………………………………4
・労働生産性の国際比較……………………………………………………………………………5
・産業別就業者数及び構成割合の推移 ……………………………………………………6
・職業別就業者数及び構成割合の推移 ……………………………………………………7
・名目GDPに占める産業別割合の推移・職業別就業者構成割合の推移 …8
・新規求人倍率の推移 ………………………………………………………………………………9
・中小企業従業者等が占める割合 …………………………………………………………11
・非正規雇用割合の推移…………………………………………………………………………12
・民間企業における教育訓練費の推移……………………………………………………13
・技術者に求められる能力 ………………………………………………………………………14
・東京圏の年齢層別転出入超過数の推移………………………………………………15
2.各業種・職種における人材の過不足状況とその将来見通し、中堅人材へのニーズ状況
・産業別労働者の過不足状況…………………………………………………………………17
・職種別労働者の過不足状況…………………………………………………………………18
・技能者の過不足状況 ……………………………………………………………………………19
・企業内における専門人材の過不足状況 ………………………………………………20
・職種別人数における2010年実績と2030年推計値の比較 ……………………21
・2010年から2030年における産業別・職種別増加数の推計値………………22
・我が国の企業等における中堅人材の人材ニーズに関する調査研究 …23
3.各高等教育機関の卒業生の就業状況等と企業等の評価
・新卒就職者数の推移……………………………………………………………………………27
・卒業者に占める就職者の割合の推移 …………………………………………………28
・大学、短期大学、高等専門学校、専門学校、高等学校卒業者の産業別就職者数……………………………………………………………………………………………………29
・各高等教育機関における卒業者の就職等の状況 ………………………………30
・企業の人材水準への評価 ……………………………………………………………………31
・専門学校教育の評価に関する現状調査………………………………………………32
4.学士課程で身につけさせる資質能力と職業人としての基礎的・汎用的能力
・教養教育により身に付ける知識・技能・能力等のイメージ……………………35
・「学士力」と職業人等に求める基礎的・汎用的能力………………………………36
・企業が求める人材像と必要な資質能力 ………………………………………………42
・新規採用にあたって重視する点……………………………………………………………43
5.諸外国の大学制度と学位に関する現況
・諸外国の学位及び組織等について…44
・諸外国の学校系統図 ……………………………………………………………………………46
・国際教育標準分類(ISCED)における高等教育プログラムの分類…………49
・欧州資格枠組み……………………………………………………………………………………50
6.各高等教育機関におけるカリキュラム等の実態
・大学と専門学校の教員組織・教育課程の相違 ……………………………………52
・大学等の各分野別の講義、演習、実験・実習の割合 …………………………53
・「成長分野等における中核的専門人材の戦略的推進事業」で開発された専門学校の教育プログラム …………………………………………………………………56
・大学のカリキュラム例……………………………………………………………………………58
・短期大学のカリキュラム例 ……………………………………………………………………59
・高等専門学校のカリキュラム例 ……………………………………………………………60
・専門学校のカリキュラム例……………………………………………………………………61
・旧制実業専門学校におけるカリキュラムの例………………………………………63
7.高等教育機関における産学連携による職業教育等の状況
・大学生のインターンシップ参加状況について ………………………………………65
・「職業実践力育成プログラム」認定制度について(概要) ……………………66
・「職業実践専門課程」の文部科学大臣認定について……………………………67
・高等教育機関への進学における25歳以上の入学者の割合 ………………68
8.各学校種における設置基準等の比較 ……………………………69
9.我が国の高等教育機関における教員の実態と諸外国の教員資格要件
・各高等教育機関における本務教員の学歴構成 ……………………………………77
・新規採用された大学等教員のうち、民間企業等の職を前職とする者の割合(学歴別) …………… ……………………………………………………………………………78
・大学の設置認可における実務家教員について ………………………………………80
・各高等教育機関における教員資格主なもの …………………………………………81
・大学・短期大学の教授、准教授、助教及び講師の資格 …………………………82
・諸外国の高等教育機関における教員資格について ………………………………83
10.高等教育機関における専任教員数に関する基準
・(大学・短大)学部・学科別必要専任教員数……………………………………………85
・大学・短大・専門学校の必要専任教員数比……………………………………………86
11.高等教育機関における施設・設備等に関する基準
・大学設置基準上のキャンパスの考え方(イメージ)…………………………………90
・大学のキャンパスに求められる機能・役割について ………………………………91
・(大学・短大)学部・学科別基準校舎面積 ………………………………………………92
・大学・短大・専門学校の基準校舎面積比較 ……………………………………………93
・大学・短期大学・専門学校に必要な施設・設備 ………………………………………94
・大学のキャンパス等に関する法令上の主な規定 ……………………………………97
・大学院のキャンパスの考え方(独立大学院を含む) ………………………………99
・学校法人の設立にかかる資産要件について ………………………………………100
12.大学入学者選抜改革の動向
・大学入学者選抜改革の全体像(イメージ) ……………………………………………103
・高大接続システム改革会議「中間まとめ」概要 ……………………………………104
・高大接続改革実行プラン(概要) …………………………………………………………105
13.質保証に関する現行の仕組み・取組
・我が国の大学の質保証のイメージ図 ………………………………………………107
・大学における情報公開 ……………………………………………………………………108
・大学ポートレートについて ………………………………………………………………109
・大学等の認証評価について ……………………………………………………………110
・機関別評価と専門職大学院評価に係る基準等に関する細目…………112
・専門学校の第三者評価の例 ……………………………………………………………113
14.各高等教育機関を横断した学修成果の評価・単位授与の仕組み・取組
・複数の高等教育機関における学修成果の積上げに関連する現行制度(大学関係)…………………………………………………………………………………115
・欧州における単位互換を支える諸制度(ボローニャ・プロセス ) ………116
・諸外国の学修成果・職業能力の認証・評価制度 ………………………………117
・技術教育等の学修成果の評価を促進する仕組み(検討イメージ例) 118
15.産業界等との連携の取組
・専門学校と業界との連携の視点 ………………………………………………………120
・成長分野等における中核的人材養成等の戦略的推進 「観光」 ………121
・日本技術者教育認定機構(JABEE) ……………………………………………………122
・理工系人材育成に関する産学官円卓会議 ………………………………………123
16.各高等教育機関における振興方策等
・高等教育におけるキャリア教育・職業教育 ………………………………………125
・「短期大学の今後の在り方について」(審議まとめ)の概要 ………………126
・高等専門学校教育の充実について …………………………………………………127
・専修学校教育の振興方策等に関する調査研究報告の概要 ……………128

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大学における専門的職員の活用の実態 把握に関する調査結果

中央教育審議会大学分科会大学教育部会(第41回)において、大学職員の雇用や働き方に関する調査結果が資料として配布されましたので概要をご紹介して参ります。

文部科学省ウェブサイト 大学教育部会(第41回)配布資料
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo4/015/gijiroku/1366190.htm

調査結果におけるデータの構成は以下のとおりです。

1.専門的職員の現状
専門的職員の配置状況(全体及び職種別)
専門的職員に関する内部規則等の整備状況
現在配置していて特に重要と考える専門的職員
今後配置したい職務で特に重要と考える専門的職員

2.専門的職員の資格・処遇等
専門的職員の確保状況
専門的職員に求める学位
専門的職員に求める実務経験
特別の給与制度
専門的職員に特化した評価
任期の有無
専門的職員育成のための取組の有無
専門的職員育成のための取組の具体的方策
専門的職員の採用等の方針や計画の有無
専門的職員の配置方法

3.大学の経営を担う人材の育成
将来の大学の経営を担う人材育成の有無

今回公開された調査結果では、国公私立大学における専門的職員の需要及び人事上の取り扱いについて分析がなされています。
本調査における「専門的職員」とは、図書館や保健室はもちろん、知的財産やIR(インスティテューショナル・リサーチ)など、全23職種が対象となっています。
たとえば、「専門的職員の確保状況」のグラフでは、専門的職員をどのように確保するのか(すなわち、内部で育成するのか、専門的人材を採用するのか)を職種別に一覧化しており、こうしたデータを見るのは私自身初めてであり、とても興味深く拝見いたしました。ちなみに、知的財産や保健関係については内部育成の割合が非常に低く、このことは大学職員の公募状況とも整合的であると思います。

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文科省によるデータ分析の中から、業界志望者に関連するものを以下に抜粋します。

  • 現在配置していて特に重要と考える職務の上位として「学生の健康管理」「就職・キャリア形成支
    援」等の学生支援系、「情報通信・IT」があがっている。
  • 今後配置したい職務で、特に重要と考えるものの上位として「インスティテューショナル・リサーチ」「執
    行部補佐」 「地域連携」があがっている。
  • 中途採用からの割合が特に高いのは、「知的財産」「学生の健康管理」「研究管理」 。
  • いずれの職務においても「学位は求めていない(規則がない)」とする割合が最も高い。採用基準等に学位を求める職務の上位は 「研究管理」 「ファイカルティ・ディベロップメント(FD)」 「人事」 「教育課程編成・実施」「法務」。
  • いずれの職務においても「実務経験は求めていない(基準がない)」とする割合が最も高い。採用基準等に実務経験を求める職務の上位は「知的財産」「研究技術」「広報」「人事」「学修支援」。
  • 任期制を採用する職務の上位は 「研究管理」「寄附」「知的財産」 「研究技術」「地域連携」「国際」。

「インスティテューショナル・リサーチ(IR)」とは、簡単に言えば大学に関するデータ分析を専門とする職務で、米国では博士や修士持ちの人材が配置されています。ただし、日本の大学では大学院卒が事務職員として働くケースそのものが稀であるため、どのようにIRに取り組んでいくかが課題となっています。大学業界では非常に注目を集めている職種なので、データ分析が得意であれば希望職種としてアピールしてみてもよいのではないでしょうか。

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紹介予定&派遣求人給与ランキング(1月20日)

1月20日付けの紹介予定&派遣求人の給与ランキングは以下のとおりです。
トップの日本赤十字学園と次点の早稲田大学はTOEICのスコアを持っている程度に英語に関心があれば応募可能かと思われます。大学職員業界では人気のある付属学校勤務として、立教女学院も時給は高めでお勧めかと思います。
立命館の一般事務がついに時給1000円まで待遇が下がってきました。これは学生アルバイトとほとんど変わらない水準です。

1650円:日本赤十字学園
1600円:早稲田大学
1600円:グロービス経営大学院
1500円:東京女子医科大学
1500円:昭和大学
1500円:昭和女子大学
1500円:立教女学院
1440円:明星大学
1400円:日本大学
1400円:順天堂大学
1300円:法政大学
1200円:同志社大学
1200円:京都産業大学
1120円:帝京大学
1000円:立命館

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