今さら聞けない!教育再生実行会議って何!?

教育に関心のある人ならば、新聞やニュースなどの報道で、「教育再生実行会議第◯次提言」という言葉をよく耳にするハズ。しかし、教育再生実行会議って何なの?何次提言まであるの?って聞かれると、整理して説明できない人も多いのでは。そこで教育再生実行会議に関するインストラクションが本日のお題。例によってご関心があれば続きをご覧あれ。

- 教育再生実行会議とは?
20013年に設置された第2次安倍内閣の有識者会議で、「21世紀の日本にふさわしい教育体制を構築し、教育の再生を実行に移していくため、内閣の最重要課題の一つとして教育改革を推進する」ことを目的としている。
メンバーは首相、官房長官、文部科学大臣、産官学からの参加者ら計16名(座長は早稲田大学の鎌田薫総長)。
2015年7月8日の第8次提言で予定された課題についての提言を終え、以後は提言内容が実行されるようフォローアップすることとなっている。

安倍内閣としては教育再生会議(2006-2008年)に次ぐ、2度目の有識者会議となる。おそらく近年の首相としては、安部首相ほど本腰を入れて教育改革に臨んでいる首相はいないのではないかと思われる。
2年余りの期間に第8次提言までを矢継ぎ早に発しており、議論が性急ではないかとの批判もある。

- 教育再生実行会議と中央教育審議会の違いって何?
教育再生実行会議は首相直下の有識者会議、中央教育審議会(以下、中教審)は文部科学大臣の諮問機関。会議体が複数あると議論が重複するため、教育再生実行会議は広い知見から、中教審は専門的な事項について取り扱うという交通整理がなされています。

大学関連の団体としては日本学術会議とか各種補助金交付団体(日本私立学校振興・共済事業団、科学技術振興機構ほか)があるんだけど、国の政策決定に直接的な影響を与える機関は教育再生実行会議と中教審の2つだけと考えておいてOK。
教育再生実行会議と中教審の違いについては、まず第一にイニシアティブが違う。教育再生実行会議は首相直下の機関として特別に設置された機関であるため、より大胆な政策提言を行えるのが特徴だ。
ちなみに、これまで首相直下の有識者会議として設置された会議体と、主な取組内容は以下のとおり。2000年以降は、だいたい5年毎くらいに設置されている。

臨時教育審議会(1984-1987年)中曽根内閣
・個性重視
・生涯学習体系への意向
・国際化・情報化への対応

教育改革国民会議(2000年)小渕・森内閣
・奉仕活動・道徳教育の充実
・少人数教育、習熟度別学習、中高一貫教育
・教育基本法の見直し

教育再生会議(2006-2008年)第1次安倍・福田内閣
・「ゆとり教育」の見直し
・教員免許制の導入
・「6・3・3・4制」の弾力化
(以上、読売新聞2015年8月7日より抜粋)

- 教育再生実行会議でどのような提言がなされたのか
前述のとおり、教育再生実行会議は2013年の設置以来、第8次提言までを発している。第1次提言では道徳の教科への格上げや、いじめ防止、第2次提言では地方自治体の教育委員会制度の改革、その後も小学校における英語教科化や大学入試改革などが提言されている。

教育再生実行会議の特徴は、とにかく会議での提言が政策決定に強く結びついていることだ。教育再生実行会議の提言は以下のとおりだが、最近話題になっている国立大学での社会系学部や教育学部のゼロ免課程の廃止は2015年7月8日の第8次提言に盛り込まれた内容だ。

第八次提言
「教育立国実現のための教育投資・教育財源の在り方について」(平成27年7月8日)
第七次提言
「これからの時代に求められる資質・能力と、それを培う教育、教師の在り方について」(平成27年5月14日)
第六次提言
「学び続ける 社会、全員参加型社会、地方創生を実現する教育の在り方について」(平成27年3月4日)
第五次提言
「今後の学制等の在り方について」(平成26年7月3日)
第四次提言
「高等学校教育と大学教育との接続・大学入学者選抜の在り方について」(平成25年10月31日)
第三次提言
「これからの大学教育等の在り方について」(平成25年5月28日)
第二次提言
「教育委員会制度等の在り方について」(平成25年4月15日)
第一次提言
「いじめの問題等への対応について」(平成25年2月26日)

短命内閣の続く我が国の国政ではスピード感が大切なのは重々承知だが、とにかく「やることありき」の印象が強く、安倍政権の豪速球列車が学校教育をどこへ向かわせようとしているのか非常に不安ではある。
安部首相のような強力なイニシアティブを持つトップのもとでは、部下は思考停止状態となり、なげやり的に盲従しがちになるのが人間の性ではないか。時流の終着点やいずこに。

 

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